XPRS2018の結果

2018年XPRSのミッションは以下の通りです。
・ロケットにフライトレコーダーを搭載し、データを取得する
・パラシュートを電気的制御により展開する
・到達高度2km以上
・iPhoneを使ってロケットの落下位置を計測する
・レールを使ってロケットを固定する。
・ロケットにカメラを搭載し、ロケットから動画を撮影する

今回はLevel2の打ち上げ資格を持っているのでL型エンジンまで打ち上げることができました。1回目はQuantum Leap IIというPublic missile社のキット品ロケットを打ち上げました。このロケットは元々2段式ロケットのキット品として販売されているものですが、今回は1段目のみを打ち上げることにしました。詳細は以下の通りです。



このロケットはフライトレコーダー(ちょっとすごいロガー)を搭載していたので、高度や加速度のデータも取れました。気圧センサから求めた海抜高度と、垂直方向の加速度データを代表として以下に示します。ロケットの到達高度は発射場から1618mですが、ブラックロック砂漠の標高が1200mくらいなので、ロケットは標高3000m付近まで到達したことになります。このロケットにはカメラを搭載していたのですが、カメラが動作していなかったため、データは残っていませんでした。



2回目の打ち上げは前年から使ってきたQuicksilverを使って、電気的制御によりパラシュート展開することを試みました。下の写真が今回使ったロケットでpublic missile社のQuicksilverを改造したものです。


このロケットの内部にある部品は以下の写真の通りです。この写真の左側にある部品はタイマーで、加速度2gを検知してから所定時間経過後に電流を流すことで黒色火薬を点火させる仕組みです。タイマーの電池は裏側にあります。ロケットを落としたりしてタイマーが誤作動することもあり、それを防ぐために上の写真のような安全用のスイッチが設けられています。ロケットを発射台に設置した後にこの安全用スイッチをONにすることで、発射台設置前に黒色火薬が誤点火することを防いでいます。

このロケットはフライトレコーダーもカメラも搭載していなかったため、打ち上げのデータを示すことはできませんが、ロケットの打ち上げ、回収には無事成功しました。

 ミッション 結果 
 ロケットにフライトレコーダーを搭載し、データを取得する  データ取得はできたが、気温のデータが不正確だった
 パラシュートを電気的制御により展開する  成功